自分を見つめる


 人間というのは、あまり賢くないのかもしれません。


私もいい加減年をとって過去を振り返ってみると「あのとき、こうすれば良かった」と思うことばかりです。

 

 皆さんが若気の至りで早まったことをしそうになると、親は忠告してくれるでしょうが、その親にしても、若いころを振り返れば後悔することが多いはずです。あるいは、若いときの痛い失敗があればこそ、子供に同じ過ちを繰り返さないために、そのように口を酸っぱくして注意するのかもしれません。


 親も子も、みんな人生で同じことを繰り返しているのです。


 子供のころに、この人生のあり様を見通すことができればいいのですが、誰もそのようなことはできないのです。そして、みんな同じ失敗を繰り返しているのです。


 しかし、逆に言えば、若いときの失敗や苦労があるからこそ、それを教訓として生かし、後の人生をより素晴らしいものとすることができるのだとも言えるでしょう。ただしそのためには、自分の失敗を素直に振り返る謙虚さと、自分を厳しく見つめる向上心が必要なことは言うまでもありません。



上記の言葉は

京セラ、KDDIの設立者であり

経営破綻したJALを2年で再生させた

経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏の言葉です。


私は稲盛氏が多くの著書で伝えているように

人生や会社の未来は

考え方や人生観、在り方、哲学で

決まるのではないかと思い至りました。


これから毎日、稲盛氏のことば(哲学)を

自分自身のために、そしてコンパスの未来のために

全社員と共有したいと思い、ここに掲載することにします。


社員の皆さんも毎朝始業前に、このことば(哲学)を読み

繰り返し腑に落とし、自分自身の生き方としていってほしいと思います。


代表取締役社長 板橋満彦




出典

『心を高める、経営を伸ばす』

―素晴らしい人生をおくるために― 

稲盛和夫著  発行元PHP研究所