愛を施す


 日本が豊かになるとともに、個人の所得が上がり、労働時間が短縮され、個々それぞれの人生を楽しむという傾向が強くなってきました。それも大

事なことであり、時代の流れかもしれません。


 しかし私は、もっと働こうと考えています。それは、愛や善を施すことが、人としての最高の生き方だという、私の信念があるからです。


 つまり、私たちが一生懸命働いて得た利益、いわば汗の結晶は私たちを幸せにするのみならず、税金として納められ、人々を幸福にするために使われていくのです。


 世の中には貧しい人、障害を背負って苦しい人生を懸命に歩んでおられる方がいます。また、今この瞬間でも世界各地には、飢えに苦しみ、死に瀕して、救いを求めている子どもたちもいます。そのような人々を間接的にでも、私たちの汗の結晶で助けてあげられるのですから、働くということは本当に素晴らしいことだと思います。

 

 まわりの人々に愛を施すことの意義を自覚し、真面目に努力を重ねていく人々が多くいることを私は信じています。



上記の言葉は

京セラ、KDDIの設立者であり

経営破綻したJALを2年で再生させた

経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏の言葉です。



私は稲盛氏が多くの著書で伝えているように

人生や会社の未来は

考え方や人生観、在り方、哲学で

決まるのではないかと思い至りました。



これから毎日、稲盛氏のことば(哲学)を

自分自身のために、そしてコンパスの未来のために

全社員と共有したいと思い、ここに掲載することにします。



社員の皆さんも毎朝始業前に、このことば(哲学)を読み

繰り返し腑に落とし、自分自身の生き方としていってほしいと思います。



代表取締役社長 板橋満彦






出典


『心を高める、経営を伸ばす』

―素晴らしい人生をおくるために― 

稲盛和夫著  発行元PHP研究所