人間には、「本能心」と「理性心」があると言います。
本能心とは、闘争心、食欲、性欲、嫉妬など、自分の肉体や生命を守ろうとする心のことです。私たちは、この本能心を判断基準にして、物事を決めていく場合が多いのです。しかし、これでは動物と大差なく、また判断を誤ることになります。
本能心を抑えていくことが必要です。本能心を抑えていくと、心の中に空間が生じ、そこにものごとを論理的に推理推論していく理性心が生じます。この理性心が、その人の心において、どれくらいの部分を占めているかということが重要なのです。
しかし本能心の抑制は、非常に難しいことです。というのも、本能心なくして人間は生きられないからです。ですから、本能心をなくせと言うのではありません。本能心が過剰であってはならない、最小限に抑える努力が必要だということなのです。
さて、本能心を抑えるための一番良い方法は、都合のよい欲望の心が出てきたならば、「勝手なことを思うな」と自分に言い聞かせ続けることです。この本能心を打ち消す習慣が、理性心を発露させ、正しい判断を生むのです。
上記の言葉は
京セラ、KDDIの設立者であり
経営破綻したJALを2年で再生させた
経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏の言葉です。
これから毎日、稲盛氏のことば(哲学)を
自分自身のために、そしてコンパスの未来のために
全社員と共有したいと思い、ここに掲載することにします。
社員の皆さんも毎朝始業前に、このことば(哲学)を読み
繰り返し腑に落とし、自分自身の生き方としていってほしいと思います。
代表取締役社長 板橋満彦
出典
『心を高める、経営を伸ばす』
―素晴らしい人生をおくるために―
稲盛和夫著 発行元PHP研究所