皆さんも次のような人を見たことがあるはずです。
まじめによく勉強して80点を取る人がいます。彼に対して、頭の回転が早く勉強しなくても要領よく60点を取る人は、「あいつはガリ勉だから、できて当然だ。俺が勉強すれば、もっと高い点数を取れる」と言うのです。
また、社会人となって成功した人を見て、「あんなやつ、学生時代は大したことがなかった。おれの方が数段できがよかったんだ」と彼をおとしめ、自分を誇るのです。
果たしてそうでしょうか。ガリ勉とは、見たい映画やテレビも見ず、安易な方向へ流れようとする自分に打ち勝つことです。卒業後成功した人も同じことです。遊びたい気持ちを抑えて、一生懸命仕事に励んだに違いありません。いわば、克己心の現われなのです。
私は、この克己心も含めて、その人の能力を考えなければならないと思っています。言い換えれば、自分に負けて、安逸をむさぼり、努力できないということは、その人の能力の低さを表わしていると思うのです。
人生という長く大きな舞台で成果を上げるための能力とは、単なる脳細胞のシワの数だけをいうのではありません。
上記の言葉は
京セラ、KDDIの設立者であり
経営破綻したJALを2年で再生させた
経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏の言葉です。
私は稲盛氏が多くの著書で伝えているように
人生や会社の未来は
考え方や人生観、在り方、哲学で
決まるのではないかと思い至りました。
これから毎日、稲盛氏のことば(哲学)を
自分自身のために、そしてコンパスの未来のために
全社員と共有したいと思い、ここに掲載することにします。
社員の皆さんも毎朝始業前に、このことば(哲学)を読み
繰り返し腑に落とし、自分自身の生き方としていってほしいと思います。
代表取締役社長 板橋満彦
出典
『心を高める、経営を伸ばす』
―素晴らしい人生をおくるために―
稲盛和夫著 発行元PHP研究所