精神の骨格をつくる

 自分を高めるために読書をしてほしいと思います。真剣になって、良い本を読むということをぜひとも行っていただきたいのです。


私は、仕事で遅くなったとしても、あるいはお客様とお酒を飲んで帰った夜も、必ず本を読みます。読むといっても、机の前にすわって読むわけではなく、枕元に主に哲学とか中国の古典の本がたくさん置いてあり、それを読むのです。


また、トイレへも、風呂へも本を持って入ります。そして日曜日が休みのときは、一日中本を読んでいます。


皆さんは忙しい日々を過ごしておられ、そのために時間がないと考えておられるかもしれませんが、その限られた時間の中でも、書物に親しみ、感激に心ふるえるような時を持つことは可能です。


もちろん、皆さんが仕事で苦労し、その実践の中で自分を磨き、勝ち得たものが一番重要なのですが、それに加えて読書で、自分が経験していないことを吸収し、経験したことを整理していくことが必要です。

 

この実践と読書が、人間の精神の骨格をつくっていくのです。



上記の言葉は

京セラ、KDDIの設立者であり

経営破綻したJALを2年で再生させた

経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏の言葉です。



私は稲盛氏が多くの著書で伝えているように

人生や会社の未来は

考え方や人生観、在り方、哲学で

決まるのではないかと思い至りました。



これから毎日、稲盛氏のことば(哲学)を

自分自身のために、そしてコンパスの未来のために

全社員と共有したいと思い、ここに掲載することにします。


社員の皆さんも毎朝始業前に、このことば(哲学)を読み

繰り返し腑に落とし、自分自身の生き方としていってほしいと思います。


代表取締役社長 板橋満彦




出典

『心を高める、経営を伸ばす』

―素晴らしい人生をおくるために― 

稲盛和夫著  発行元PHP研究所