未来進行形でとらえる

 私は、新たなテーマを選ぶとき、あえて自分の能力レベル以上のものを選びます。


いわば、今どうあがいてもできそうもないテーマを選び、未来の一点で完成するということを決めてしまうのです。


そのためには、新しいことに携わる者、あるいはリーダーは、自らの持つ能力、並びにグループの力を育成していく構想を持たなければなりません。


つまり、目標となる未来のある一点にターゲットを合わせ、現在の自己およびグループの能力を、テーマに対応できるようになるまで高める方法を考えなければならないのです。


今の能力をもって、できるできないを判断することは誰にもできます。しかし、それでは新しいことなどやれるはずがありません。今できないものを、何としても成し遂げようとすることからしか、画期的な成果は生まれません。


「自己の能力を未来進行形でとらえる」ことが、新しいことを成し遂げようとする人には要求されるのです。



上記の言葉は

京セラ、KDDIの設立者であり

経営破綻したJALを2年で再生させた

経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏の言葉です。



私は稲盛氏が多くの著書で伝えているように

人生や会社の未来は

考え方や人生観、在り方、哲学で

決まるのではないかと思い至りました。



これから毎日、稲盛氏のことば(哲学)を

自分自身のために、そしてコンパスの未来のために

全社員と共有したいと思い、ここに掲載することにします。


社員の皆さんも毎朝始業前に、このことば(哲学)を読み

繰り返し腑に落とし、自分自身の生き方としていってほしいと思います。


代表取締役社長 板橋満彦




出典

『心を高める、経営を伸ばす』

―素晴らしい人生をおくるために― 

稲盛和夫著  発行元PHP研究所