人を動かす原動力は、ただ一つ公平無私ということです。無私というのは、自分の利益を図る心がないということです。あるいは、自分の好みや情実で判断をしないということです。
無私の心を持っているリーダーならば、部下はついていきます。逆に、自己中心的で私欲がチラチラ見える人には、嫌悪感が先立ち、ついていきかねるはずです。
明治維新の立役者、西郷隆盛は、「金もいらない、名もいらない、命もいらないという奴ほど、始末に負えないものは無い。しかし、始末に負えないものでなければ、国家の大事を任せるわけにはいかない」という言葉を残しています。つまり、私欲がない者でなければ、高い地位につけるわけにはいかないと言っているのです。
リーダーの指示ひとつで、部下の士気も上がれば、逆に部下が苦しむことにもなります。それなのに、自分の都合によって指示をしたり、ものごとを決めたり、感情的になったのでは誰もついてきません。
リーダーは、まず自らの立つべき位置を明確にすべきです。そして、私利私欲から脱却した、「自分の集団のために」というような大義に、自らの座標軸を置くべきです。そして、私利私欲から脱却した、「自分の集団のために」というような大義に、自らの座標軸を置くべきです。
上記の言葉は
京セラ、KDDIの設立者であり
経営破綻したJALを2年で再生させた
経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏の言葉です。
私は稲盛氏が多くの著書で伝えているように
人生や会社の未来は
考え方や人生観、在り方、哲学で
決まるのではないかと思い至りました。
これから毎日、稲盛氏のことば(哲学)を
自分自身のために、そしてコンパスの未来のために
全社員と共有したいと思い、ここに掲載することにします。
社員の皆さんも毎朝始業前に、このことば(哲学)を読み
繰り返し腑に落とし、自分自身の生き方としていってほしいと思います。
代表取締役社長 板橋満彦
出典
『心を高める、経営を伸ばす』
―素晴らしい人生をおくるために―
稲盛和夫著 発行元PHP研究所