意識の焦点を絞り込む

「理性心」とは、ものを推理し判断する心です。この理性心を使うためには、太陽の光をレンズで集めるように焦点を絞り込むことが必要です。どんなことにも、どんなときにも常に真剣に気を入れて考えること、それを有意注意と言います。これに反して、音がしたから振り向くといった、意識しない場合を無意注意と言います。


人間には習慣性がありますから、何年もこの有意注意を続けていますと、レーザーみたいに焦点が絞られ、問題を見た瞬間に理性心が働いて核心をつけるわけです。


しかし、この理性心よりは、はるかに超越した正確さを持つ「霊性心」があります。何らの推理推測を行うこともなく瞬間的に生ずる、迅速かつ正確な判断のことです。世の偉人たちの成果は、この霊性心が先天的に才能なり技術に現れたものだといわれています。


私たちも苦境の渦中で、天の啓示とも思えるひらめきを感じることがあります。これを霊性心と呼ぶとするならば、それは仕事に夢中になり、苦境に真正面から立ち向かい、「人間として何が正しいのか」を常に問い、実践していく中で得られるものといえるでしょう。



上記の言葉は

京セラ、KDDIの設立者であり

経営破綻したJALを2年で再生させた

経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏の言葉です。



私は稲盛氏が多くの著書で伝えているように

人生や会社の未来は

考え方や人生観、在り方、哲学で

決まるのではないかと思い至りました。



これから毎日、稲盛氏のことば(哲学)を

自分自身のために、そしてコンパスの未来のために

全社員と共有したいと思い、ここに掲載することにします。


社員の皆さんも毎朝始業前に、このことば(哲学)を読み

繰り返し腑に落とし、自分自身の生き方としていってほしいと思います。


代表取締役社長 板橋満彦




出典

『心を高める、経営を伸ばす』

―素晴らしい人生をおくるために― 

稲盛和夫著  発行元PHP研究所