評価し、登用し、フォローする

 人を育てるとは、厳しく教えながら登用し、自信をつけさせていく、つまり場を踏ませるということです。


しかし、部下を登用するには、人物評価ができなければなりません。この人は役割を果たすのに十分な資質を持っているかどうかという、評価を下さなければならないのです。


それには、人間性と能力の両面からの評価が必要になってきますが、私の場合は、人間性の評価を優先しています。それは、人格が仕事に大きな影響を及ぼすからです。


さて、人を正しく評価し、責任の果たせる人間を配置するのですが、その場合でも私は決して任せっ放しにはしません。人には必ず長所、短所があるため、足りなかったり、欠落しているところを絶えず観察して、フォローしていきます。その人の短所は自ら補強するか、別の人間を補助に置くことによって補うのです。もちろん、欠落している部分を本人に指摘し、鍛え上げることも忘れてはなりません。


しかし何よりも、リーダー自身に部下を評価するだけの素晴らしい人間性と、それに裏打ちされた卓越した能力が備わっていなければならないことはいうまでもありません。


上記の言葉は

京セラ、KDDIの設立者であり

経営破綻したJALを2年で再生させた

経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏の言葉です。



私は稲盛氏が多くの著書で伝えているように

人生や会社の未来は

考え方や人生観、在り方、哲学で

決まるのではないかと思い至りました。



これから毎日、稲盛氏のことば(哲学)を

自分自身のために、そしてコンパスの未来のために

全社員と共有したいと思い、ここに掲載することにします。


社員の皆さんも毎朝始業前に、このことば(哲学)を読み

繰り返し腑に落とし、自分自身の生き方としていってほしいと思います。


代表取締役社長 板橋満彦




出典

『心を高める、経営を伸ばす』

―素晴らしい人生をおくるために― 

稲盛和夫著  発行元PHP研究所