リーダーとしての適格性を問うた場合、能力があり、人を統率する力もあり、人間性も素晴らしい、リーダーとして打ってつけだという方もおられることでしょう。
そのような方に理解していただきたい、重要なことがあります。それはリーダーとしての才を、なぜ天があなたに与えてくれたのか、ということです。あなたでなければならない、という必然性はないわけです。誰か他の人であってもいいわけです。
私は、才能というものは、集団を幸福へ導くため、天が人間の世界に一定の割合で与えてくれた資質だと思っています。そのため、たまたま才能を授かった者は、それを世のため、社会のため、集団のために使うべきであって、自分のために使ってはならないと考えています。
言い換えれば、才能を持って生まれた人間は、天が与えてくれたリーダーとしての役割をまず果たさなければならないははずです。才能を誇り、傲慢に振舞うリーダーであってはならないはずです。
天賦の才を決して私物化してはなりません。謙虚で、自らの才を集団のために行使するリーダーであるべきです。
上記の言葉は
京セラ、KDDIの設立者であり
経営破綻したJALを2年で再生させた
経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏の言葉です。
私は稲盛氏が多くの著書で伝えているように
人生や会社の未来は
考え方や人生観、在り方、哲学で
決まるのではないかと思い至りました。
これから毎日、稲盛氏のことば(哲学)を
自分自身のために、そしてコンパスの未来のために
全社員と共有したいと思い、ここに掲載することにします。
社員の皆さんも毎朝始業前に、このことば(哲学)を読み
繰り返し腑に落とし、自分自身の生き方としていってほしいと思います。
代表取締役社長 板橋満彦
出典
『心を高める、経営を伸ばす』
―素晴らしい人生をおくるために―
稲盛和夫著 発行元PHP研究所