商いとは、信用を積み重ねていく事だと言われています。自分を信じてくれる者が増えてくると、儲けも多くなってくるというのです。また、”儲け”という字は、信じる者と書くのだとも言います。古くからこのように言われているのですが、私はまだこの先があるように思います。
もちろん、信用というものはベースです。いい品物を安く、正確な納期で、そして素晴らしい奉仕の精神でお客さまに提供することで、信用は得られますが、売る側に徳性や人徳があるとしますと、それは信用を超えて、お客様から尊敬されるという状態になります。
私は商いの極意というものは、お客様から尊敬されることだろうと考えています。お客様から尊敬されるならば、価格の問題などで買う買わないという話にはなりません。無条件に買っていただけるはずです。
徳性とは、価格、品質、納期など、物理的なパフォーマンスを超えたところにある、商いをする人間が持つべき哲学です。言い換えるならば、人をして自然と敬服させるだけの器量です。これが備わってはじめて、素晴らしい商いをすることができるのです。
上記の言葉は
京セラ、KDDIの設立者であり
経営破綻したJALを2年で再生させた
経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏の言葉です。
これから毎日、稲盛氏のことば(哲学)を
自分自身のために、そしてコンパスの未来のために
全社員と共有したいと思い、ここに掲載することにします。
社員の皆さんも毎朝始業前に、このことば(哲学)を読み
繰り返し腑に落とし、自分自身の生き方としていってほしいと思います。
代表取締役社長 板橋満彦
出典
『心を高める、経営を伸ばす』
―素晴らしい人生をおくるために―
稲盛和夫著 発行元PHP研究所