伸びている企業の経営者は、従業員はついてきてくれるものと思って、先頭を切ってどんどん仕事を進めておられると思います。
それは当然なのですが、後ろを振り返って、本当に従業員がついてきてくれているかどうかを確認することを忘れてはいけません。
従業員についてきてもらうためには、従業員が経営者を信頼し、あるいは信頼を超えて、尊敬してくれるという関係が必要です。そのためには、日常の心のふれあいを大切にしなければならないのです。
もちろん、忙しい日々を過ごす中で、全従業員と常に接触を保つのは不可能なことです。しかし、大上段に振りかぶるのではなく、従業員とのわずかな接触の場を大切にする、つまり一緒に食事をするとか、ねぎらいの言葉をかけてあげるといったことは可能です。その思いやりが従業員の心を打つのです。そして、それが永続することによって、社内に和が醸成されることになるわけです。
もちろん、信賞必罰は必要です。しかし、厳しい姿勢の根底に、思いやりが垣間見られるような、経営者の行動があってはじめて、厳しい指示や要求も生きてくるのです。
上記の言葉は
京セラ、KDDIの設立者であり
経営破綻したJALを2年で再生させた
経営の神様と呼ばれた稲盛和夫氏の言葉です。
私は稲盛氏が多くの著書で伝えているように
人生や会社の未来は
考え方や人生観、在り方、哲学で
決まるのではないかと思い至りました。
これから毎日、稲盛氏のことば(哲学)を
自分自身のために、そしてコンパスの未来のために
全社員と共有したいと思い、ここに掲載することにします。
社員の皆さんも毎朝始業前に、このことば(哲学)を読み
繰り返し腑に落とし、自分自身の生き方としていってほしいと思います。
代表取締役社長 板橋満彦
出典
『心を高める、経営を伸ばす』
―素晴らしい人生をおくるために―
稲盛和夫著 発行元PHP研究所